「家族でチームの働き方」を目指す私たち夫婦にとって、夫婦間のコミュニケーションは永遠の課題であり、最も重要な土台だと考えています。
「夫婦は一番近くの他人」と言われるように、相手が何を考えているのか分からなかったり、些細なことで衝突したりすることは日常茶飯事。
特に子どもが生まれると、コミュニケーションの時間は減り、仕事・家事・育児の両立で余裕がなくなりがちです。
私たち夫婦は、二人で会社を経営し、比較的時間に融通が利く働き方をしていますが、それでも「夫婦関係って難しい!」と日々感じています。
夫婦仲がうまくいかないと、結局は子育てにも良い影響を与えません。だからこそ、夫婦関係を良好に保つ努力は不可欠です。
今回は、そんな私たちが「夫婦でチームになる」ために、実際に工夫していること、試していることを3つご紹介します。
夫婦のコミュニケーション、こんなことでつまずいていませんか?
本題に入る前に、私たち夫婦が日常的につまずきがちなポイントを少しだけ共有します。(もしかしたら、あなたにも心当たりがあるかも…?)
「こうしてほしい」と伝えても、なぜかうまくいかない。
私(妻)は、「こう言ってくれたら嬉しい」「こんな反応をしてほしい」と具体的に伝えるようにしています。夫(コウタ)もその時は「わかった!」と言うのですが、実際の場面では気分や状況によってうまくできず、結局言い合いになることも…。
反応の薄さ、タイミングの悪さが喧嘩の火種に。
話の内容そのものではなく、「相槌が悪かった」「反応が雑だった」といったことで、気持ちがすれ違うことはありませんか?特に余裕がない時は、相手の些細な反応が気になってしまいます。(夫は、私が子どもの対応でバタバタしている時に限って、どうでもいい話を振ってくる天才です…笑)
「考えているだけ」が無言の時間に。
夫は、何かを考えている時、相槌が止まってしまうことがあります。本人は真剣に考えているだけなのですが、私からすると「無視された?」と感じてしまうことも。
このように、本当に些細なことで夫婦のコミュニケーションは難しくなります。
お互い気を使っていた交際期間とは違い、夫婦になり、子どもが生まれ、日常の余裕がなくなると、思いやりも薄れがち。これは、多くの夫婦が直面する課題かもしれません。
私たちが実践する!夫婦でチームになるための3つの工夫
そんな私たちが、夫婦のコミュニケーションを円滑にし、より良いチームになるために意識して取り組んでいることを3つご紹介します。
定期的な「夫婦経営ミーティング」@ホテルのクラブラウンジ
数ヶ月に一度、夫婦だけでホテルのクラブラウンジなど、日常から離れた少し特別な空間で「経営ミーティング」と称した話し合いの時間を持っています。
なぜ効果的?
- 環境の力:普段と違う上質な空間に身を置くことで、自然と前向きな気持ちになりやすい。「せっかく来たのだから、良い時間にしよう」という意識が働く
- 強制的な非日常:子どもがいると難しい「夫婦だけの時間」を確保できる
- 仕事の話がメインでもOK:私たちの場合は会社の経営ミーティングが主ですが、それが結果的に夫婦の深いコミュニケーションに繋がっています。未来のワクワクする話や、お互いが気持ち良くいられるような会話を意識できます。
沖縄在住の私たちは、昼間は子どもを預け、夫婦でしっかり仕事の話をし、夜は子どもたちとホテルのプールで遊ぶ、といった過ごし方をしています。これは、沖縄ならではの特権かもしれません。
「夫婦コーチング(カウンセリング)」で第三者の視点を入れる
2人目の子どもが生まれた後、私たちの夫婦関係は「産後クライシス」とも言える状況に陥りました。余裕がなくなり、お互いへの思いやりが持てなくなったのです。
「このままではまずい」と感じ、夫婦でコーチング(カウンセリング)を受けました。
なぜ効果的?
- 冷静な対話:2人だけだと感情的になってしまうことも、間にコーチが入ることで冷静に話し合える。
- 客観的なアドバイス:コーチを通して相手の意図や考えを伝えてもらうことで、「なるほど」と腑に落ちることが多い。
- 個別のケアと共同作業:夫婦それぞれがコーチと話す時間と、3人で話す時間があり、多角的に関係改善に取り組める。
日本ではまだ一般的ではないかもしれませんが、海外では夫婦カウンセリングはよく行われています。
私たちの場合、幸いにも知り合いのコーチにお願いできましたが、オンラインで提供している方もいるので、悩んでいる方は検討してみる価値があると思います。
「夫婦共通の友人・家族ぐるみの付き合い」を持つ
夫婦共通の友人や、家族ぐるみで付き合える友人の存在は、私たちの夫婦関係を支える大きな力になっています。
なぜ効果的?
- 客観的かつ公平な相談相手:何かあった時に、夫婦双方のことを理解してくれている友人に相談できる。フェアな視点でアドバイスをもらえる。
- 共通のコミュニティ:夫婦2人だけの世界に閉じこもらず、共通のコミュニティに所属することで、視野が広がり、関係性にも良い影響がある。
- 頼れる人がいるという安心感:困った時・何かあった時に相談したり頼れる人がいるという事実は、精神的な安定に繋がる。
もちろん、夫婦それぞれが別のコミュニティに所属することも大切ですが、夫婦や家族単位で参加できるコミュニティを持つことは、亀裂が入りそうになった時の大きな助けになると感じています。
夫婦関係は「日々修行」。それでも一緒にいたいと思える関係を
これらの工夫をしても、私たちの夫婦関係が常に順風満帆というわけではありません。日々ぶつかり合いながら、「家族でチーム」を実践しようと奮闘中です。
夫婦の問題って尽きないですよね。でも、大切なのは、問題を恐れて向き合うことから避けるのではなく、向き合っていく中で「ちょっと危ないな」と感じた時の対処法や対策を、夫婦で持っておくことだと思っています。
夫が最近学んだこととして、「夫婦で一緒に何かを体験し、学び、それについてどう感じたかを共有し合うことが大切」という話をしてくれました。
また、キリスト教では結婚前に半年から1年かけて結婚について学ぶ機会があるという話も興味深かったです。結婚の意義や、困難にどう向き合うかを事前に深く考えることで、離婚率が下がるというデータもあるそうです。
昔はもっと集団生活で、地域全体で家族を支える環境があったわけなので、現代の「夫婦二人三脚」は、歴史的・文化的に見たら、無理があると言われてもおかしくはありません。
夫婦関係は、まさに「日々修行」。それでも、「この人と一緒にいたい」と思える気持ちを大切に、これからもお互いを理解し合う努力を続けていきたいと思います。